ノーベル賞が発表されるシーズンが近づき、韓半島の平和ムードが盛り上がりつつある中で、平和賞の候補として文在寅(ムン・ジェイン)大統領の名前があがるかに関心が集まっています。
AFP通信によりますと、ことしのノーベル賞は、来月1日の医学・生理学賞を皮切りに2日に物理学賞、3日に化学賞、5日に平和賞、そして8日に経済学賞が発表されるということです。
文学賞は、受賞者を選考するスウェーデン・アカデミーから資金提供を受けて活動し、芸術界で影響力を持つ著名な男性が複数の女性に性的暴行を加えていたという不祥事が明らかになり、受賞者の発表は来年に延期されています。
こうした中で、今年は平和賞への関心が集まり、候補として南北と米朝の首脳会談の主役となった文在寅(ムン・ジェイン)大統領、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長、アメリカのトランプ大統領も注目されています。
イギリスのギャンブル業者のレッドブロックスは、米朝首脳会談直後のことし6月、ノーベル平和賞の予想候補の1位として文大統領と金正恩委員長を、2位にトランプ大統領をあげました。
一方、ストックホルム国際平和研究所の所長は「ことし国際関係の大きな突破口は韓半島と関わっている」としながらも、「2000年に史上初の南北首脳会談を実現させた金大中(キム・デジュン)大統領がノーベル平和賞を受賞した後、南北関係が再び冷え込み、希望が失われた事例がある」とて、「時期尚早」との分析を出しました。
ことしのノーベル平和賞の候補は331人にのぼり、1901年に受章が始まって以来最も多くなっていますが、ノーベル賞委員会は誰が推薦されたかについては公開していません。