韓国海軍は5日、済州(チェジュ)島沖で10日から行う韓国主催の「国際観艦式」に日本の海上自衛隊が艦艇の派遣を見送ったことを受けて、「遺憾に思う」と述べるとともに、「軍事交流と友好増進は続けていく」意向を明らかにしました。
韓国海軍は5日、メディア向けの文書を出し、「日本側から、自国旗と韓国国旗の掲揚を求めた韓国海軍の原則を尊重するが、国連海洋法条約で、自衛隊に所属している艦船は外部標識として自衛隊の旗を掲げることを求められており、旗の掲揚は取りやめることができないため艦船の派遣を見送るとする説明があった」ことを明らかにしました。
これを受けて韓国海軍は、「国際観艦式に日本の海上自衛隊が艦艇の派遣を見送ったことは遺憾だ」としたうえで、「このことが両国海軍の発展的関係維持に影響を与えてはならず、軍事交流と友好増進は今後とも続けていく」とする考えを明らかにしました。
韓国では、旭日旗が「日本による植民地支配の象徴」と受け止められていて反発が根強いため、韓国海軍は先月末、日本の海上自衛隊に対して旭日旗を艦艇に掲げないよう要請していました。
李洛淵首相も国会答弁で「植民地支配の痛みをまだ記憶している韓国人の心に旭日旗がどんな影響を与えるのか、日本も考慮する必要がある」と日本側に配慮を求めていました。