朝鮮王朝時代に日本に派遣され、両国の友好関係の象徴とされる外交使節「朝鮮通信使」の船が実物サイズで200年ぶりに復元され、26日午後、南西部の全羅南道(チョンラナムド)木浦(モッポ)市で進水式が行われました。
進水式は、朝鮮通信使の関連資料がユネスコの世界記憶遺産に登録されてから1年を迎えて行われたもので、進水式では真心で隣人を迎えるという「誠信交隣」をテーマに、船の名前が書かれた扁額の除幕式や韓日両国の芸術団による公演などが行われました。
船の復元を担当した国立海洋文化財研究所は、朝鮮通信使の船についての記述がある18~19世紀の文献や絵などを参考に2015年から設計を始め、3年かけて船を完成させました。
出来上がった船は、全長34メートル、総重量149トン、定員72人で、厳選された樹齢70年から150年の江原道産金剛松900本が使われ、原型に一番近い形で復元されています。
今後、船は船上博物館や体験の場として使われ、朝鮮通信使祭りなどの行事に参加するほか、将来的には日本への航海をする計画もあるということです。