韓国の文在寅（ムン・ジェイン）大統領は１日午前、国会で2019年度予算案に関する施政方針演説を行い、「二極化の解消によって、ともに豊かに暮らす国をつくっていく」と述べました。
文大統領は演説で、「不平等や不公正が持続可能な発展を阻んでいる。なかでも、所得主導の成長など、これまでの経済基調が維持されたため、二極化が深刻化したことを直視すべきだ」と指摘しました。
文大統領はその解決策として、「排除しない包容」が国の哲学となる「包容国家」を目指すとしました。
そして、来年度予算案はその重要な第一歩だと強調しました。
低成長の経済基調や世界の景気減速にもかかわらず、財政余力を最大限活用して対応するということです。
雇用や革新成長に関する予算を大きく増やし、セーフティーネットを強化するとともに、国民の安全や暮らしの質の向上にも注力するとしました。
最近の韓半島情勢は、決して逃してはならないチャンスだとして、南北とアメリカ間の確固たる信頼関係にもとづいて、完全な非核化と恒久的な平和を成し遂げるという決意を示しました。
文大統領は、公正な社会と国民生活の回復のための主な法案の成立や韓半島の平和実現に向けた国会の協力を呼びかけました。