APEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議に出席するため、パプアニューギニアを訪れている文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、17日、各国首脳らと相次いで会談しました。
文在寅大統領は、まず今回のAPEC主催国であるパプアニューギニアのオニール首相と会談し、エネルギーと港湾・インフラ分野での貿易と投資拡大策などについて協議しました。
この席で文大統領は最近の韓半島情勢について説明し、北韓の非核化と平和体制構築に向けた韓国の取り組みを積極的に支持するよう訴えました。
これに対してオニール首相は共感を示すとともに、自国への韓国資本の進出に期待を示しました。
続いて文大統領は、オーストラリアのスコット首相とも会談し、両国の交流拡大策などについて意見を交わしました。
文大統領は、オーストラリアが掲げる「インド太平洋構想」と自らが進める「新南方政策」は目指すところが同じだとして、相互協力を通じて相乗効果を得られることに期待を示しました。
「新南方政策」は、東南アジアや南アジアとの協力拡大をはかるもので、「インド太平洋構想」は、太平洋からインド洋にわたる地域で安全保障や経済成長の協力を呼び掛けるものです。
13日からシンガポールを訪れていた文在寅大統領は、東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の首脳会議などの日程を終え、16日午前、専用機でシンガポールを出発し、午後にパプアニューギニアに到着しました。
文大統領はシンガポールでロシアのプーチン大統領、アメリカのペンス副大統領と会談したのに続き、17日午後にはパプアニューギニアで中国の習近平国家主席と会談し、韓半島の非核化などについて意見交換する予定です。
文大統領は18日午前にAPEC首脳会議に出席し、その日の午後、帰国の途につきます。