文在寅(ムン・ジェイン)大統領は28日、韓国戦争で戦死した兵士の遺骨の共同発掘作業が行われることになった江原道(カンウォンド)鉄原(チョルウォン)のDMZ=非武装地帯のファサルモリ高地を訪れました。
韓国戦争最大の激戦地となった鉄原では、双方多くの戦死者を出していますが、これまで遺骨の発掘作業は行われていません。
このため南北は、遺骨発掘の共同作業を行うこととなり、これに先立って地区を貫くファサルモリ高地で地雷の除去と道路の連結が行われています。
現職大統領がDMZの見張り所を訪問したのは今回が初めてで、南北間の軍事合意を強調するとともに、北韓に対話を促すメッセージの意味も込められているとみられています。
これに先立って、文在寅大統領はファサルモリ高地にある陸軍第5師団新兵教育隊を訪問し、兵士を激励しました。
この中で文大統領は、「強力な国防力の後押しがなければ、対話と平和も弱まることになる。南北関係が変わっても、前線が韓国の安全保障のもっとも重要な位置にあることに変わりはない」と述べました。