長崎地方裁判所は、8日、戦時中に長崎市の三菱重工長崎造船所で働かされていた元徴用工の韓国人3人に被爆者健康手帳を交付するよう市に命じたと毎日新聞が報道しました。
長崎地裁は、金成洙(キム・ソンス)さん(93)など3人が長崎市と日本政府を相手に被爆者健康手帳の交付を要求した訴訟で、原告の勝訴判決を下しました。
金さんらは、三菱重工長崎造船所で働かされていたころに原爆の放射線に被曝し、2015年に長崎市に被爆者健康手帳を申請しましたが、「被曝したことを確認できる資料がない」などとして、申請を却下されました。これを受けて、2016年、却下処分は違法として取り消しを求めて提訴しました。
原告の支援団体によりますと、韓国人の強制徴用被害者への被爆者手帳交付を命じた判決は今回が初めてということです。