韓国水力原子力(韓水原)は、7日、9月からの運転許可を得た新古里(シンゴリ)原子力発電所4号機について、近いうちに燃料を注入し、運転を開始する予定だと明らかにしました。
蔚山(ウルサン)市蔚州(ウルジュ)郡に建てられた、韓国で26基目となる原子力発電所の新古里4号機は、今月1日に原子力安全委員会から運転の許可を得ました。
韓水原は、規制機関の検査が終わり次第、新古里4号機に燃料を注入し、およそ7か月の試運転を経てから、9月に商業運転を始める予定です。
新古里4号機は、出力140万キロワットの大型原発で、商業運転が始まれば、釜山(プサン)・蔚山(ウルサン)・慶南(キョンナム)地域の消費電力量の12%にあたる、104億キロワットの電力を生産することができます。
しかし、釜山環境運動連合などの市民団体は、7日に記者会見を開き「地震に対する安全性や原発が密集している問題がきちんと検証されていない」として、運転許可の撤回を要求しています。
その一方で、住民代表などで構成される原子力安全協議会は「許可が遅れることで、新古里4号機に問題があるのではないかと住民らは不安を感じていた」としたうえで「運転開始によって、人口流入による地域経済の活性化や原発関連の支援金増加が見込め、住民らは歓迎している」と伝えています。