日本による植民地時代に徴用され、日本で死亡した韓半島出身者の遺骨74柱が28日、韓国に戻ります。
引き取り手がない無縁仏で、岡山県内に残された遺骨を地元僧侶らが戦後集め、大阪市天王寺区の統国寺に安置されてきましたが、南北融和の機運を受けて去年の夏に韓国と北韓の団体が民間レベルで共同返還事業を始めており、その努力が実を結んだものです。
統国寺では27日、遺骨74柱の「奉還式」が行われ、南北統一問題に取り組む韓国団体「民族和解協力汎国民協議会」の金弘傑(キム・ホンゴル)代表常任議長、在日本朝鮮人総連合会の朝鮮人強制連行真相調査団中央本部事務局長のハ・スグァン事務局長らおよそ150人が出席しました。
遺骨は28日に韓国に到着し、来月2日に済州島の寺院に安置されます。
植民地時代の1939年7月、日本は韓半島での労務動員計画を打ち出し、募集に応じた労働者を日本本土に送り出しました。このうち、8万人あまりが日本で死亡したといわれますが、韓国に戻った遺骨は1万柱あまりにとどまっています。