韓国が福島県など東日本の水産物の輸入を禁止していることについて、日本がWTO=世界貿易機関に提訴している問題で、WTOの最終審査の結果が来月にも出る見通しです。
最終審の上級委員会でも協定違反と判定されれば、福島県などの水産物の輸入が8年ぶりに再開されることになります。
WTOが11日、ホームページに掲載したところによりますと、WTOは、この件に関する上級委員会の報告書を来月11日までに公表できるとみているということです。
韓国は2011年、東京電力福島第一原発事故を受け、福島県とその近隣で生産された農水産物の輸入を禁止し、2013年には福島県など東日本8県の水産物輸入禁止に関する特別措置を発表しました。
日本は2015年5月、韓国の特別措置が日本の水産物を差別する行為であり、農水産物に対する追加検査の要求も不当だとして、WTOに提訴しました。
WTOの紛争処理小委員会は去年2月22日の第1審で、韓国が福島周辺8県の28種の水産物に対し包括的に輸入を禁止していることや、2011年と2013年に韓国が日本に追加検査を要求したことについて、WTOのSPS協定=衛生と植物防疫のための措置に反するものだと判断しました。
これを受けて韓国政府は、協定違反と指摘された部分について韓国側の主張の根拠を補強し、去年4月9日、上級委員会に上訴しています。
最終審の上級委員会でも判定を覆せない場合、韓国は輸入禁止措置を解除しなければなりません。
ただ、WTO加盟国は、判定の結果を直ちに実行することが現実的に難しい場合、紛争の当事国と最長で15か月の期間を設けて「実行に必要な協議」を行うことができるため、輸入がすぐに再開されることはなさそうです。