韓国の通信大手3社は今月5日、これまでより高速・大容量の通信を可能にする新しい通信規格5Gの一般向けサービスを開始しましたが、5Gの通信ネットワークと従来の4Gネットワークの間を移動する際にスムーズな切り替えが行われず、通信が不可能になる現象が起き、消費者から不満の声が上がっています。
この現象は、通信キャリア3社が提供する5Gサービスで同じようにおきていますが、3社は、いずれも、サムスン電子が発売した5G対応のスマートフォン「ギャラクシーS10 5G（Galaxy S10 5G）」を使ってサービスを行っています。
「ギャラクシーS10 5G」は、5Gネットワークを利用できない場所では4Gネットワークを利用できるように、4G対応アンテナと5G対応アンテナを両方搭載していて、通常なら、2つのネットワーク間の移動はシームレスに行われなければなりません。
ネットワーク間のスムーズな切り替えが行われない現象が起きていることを受けて、サムスン電子は6日、基地局の信号を端末がより迅速にとらえることができるよう、ソフトウェアの更新を行いましたが、問題解決には至らず、消費者からの不満の声はおさまっていません。
トラブルの原因について、業界関係者は、「5Gネットワークの基地局が少ないことよりも、通信ネットワークの最適化がまだ完璧に終わっておらず、基地局と基地局との間の信号中継が有機的に行われていないことが原因と考えられる」と指摘しています。