韓国駐在のハリス・アメリカ大使は、5G=第5世代移動通信システムについて「セキュリティの観点から信頼できる供給者を選ぶことが重要だ」と述べ、中国のファーウェイの製品を使っている韓国の通信会社をけん制しました。
ハリス大使は5日、ソウルで開かれたIT通信技術に関する会議に出席し、「5Gネットワーク上のサイバーセキュリティは同盟国の通信を保護するための核心的な要素だ」とし、信頼できる供給者を選べば、セキュリティ面だけでなく費用面でも効率的になると述べました。
これは、中国外交部の当局者が中国を訪れた韓国記者団に対して、「アメリカの動きに同調せず、しっかり判断してほしい」と述べたことに対するアメリカ側の反応ともみられます。
ハリス大使はまた、非公開の懇談の席で、ファーウェイ製の機器を採用している大手通信会社「LGU+(プラス)」を名指し、「セキュリティ上の脅威だ」と言及しました。アメリカ政府が韓国企業を名指しして、ファーウェイの排除を公に求めたのは初めてのことです。
民間企業の経営には介入しない立場をとる韓国政府にとっては、ファーウェイをめぐってアメリカと中国の双方から圧力を受ける「板挟み」の状況になっています。