日本政府は９日、韓国への半導体材料の輸出規制強化をめぐって文在寅（ムン・ジェイン）大統領が撤回と両国間の協議を要請したことについて、今回の措置は協議対象にはならないとの立場を表明しました。
日本メディアによりますと、世耕弘成経済産業相は9日、閣議後の記者会見で、韓国への半導体材料の輸出規制強化について、「輸出管理を適切に実施するための国内運用の見直しだ。協議の対象ではなく、撤回も考えていない」と述べました。
文在寅大統領は8日、日本による輸出規制について、撤回と両国間の協議を求めましたが、世耕経済産業相の発言はこれを事実上、拒否したものです。
世耕氏はそのうえで、「韓国の輸出管理当局から事実確認を求められている」として、事務レベルで説明する考えを示しました。
菅義偉官房長官も9日、輸出規制強化は「協議の対象ではなく、撤回するものではない」と述べ、同じような見解を示しています。
これに先立って、読売新聞は、早ければ今週中に東京で韓日両国間の当局者が会って協議する方向で調整中だと報じていますが、日本政府高官が輸出規制強化は協議の対象ではなく、事務レベルで対応するとしていることから、輸出規制をめぐる両国間の初のコミュニケーションは、実務レベルの接触にとどまる可能性が高くなっています。