大幅な人民元安などを受けて韓国のウォン相場が急落していることについて、政府は6日、市場の動向を見極め、変動性が過度に拡大すれば必要な措置を取ると明らかにしました。
方基善（パン・ギソン）企画財政部次官補は6日、関係機関による合同会議で、「政府は、現状を重く認識し、関係機関と市場の動向を注視していく。過度な市場不安には積極的に対処していく」と述べました。
そのうえで、「アメリカが中国を‘為替操作国’に指定するなど、不確実性が増している。市場の変動性が過度に拡大すれば、すでに用意している緊急計画をもとに市場安定化対策を迅速かつ大胆に取っていく」と強調しました。
また、企画財政部のキム・フェジョン国際経済管理官（次官補）は会議のあと、記者らに対し、ウォン安ドル高が一気に進んだことについて、「人民元安に極端に引きづられたもので、市場の実態とは合わない不適切な状況だ」との認識を示しました。
人民元は5日、１ドル＝７元の心理的な節目を11年ぶりに突破し、米中貿易摩擦への懸念から、ドルに対するウォン相場が5日、一時1ドル＝1218ウォンとなり、この3年5か月でもっとも安くなりました。
アメリカ財務省は5日、中国の中央銀行が人民元の下落を容認したとして、中国を「為替操作国」に指定しています。