韓国の男性アイドルグループBTS＝防弾少年団がことし10月にソウルで開催したコンサート「LOVE YOURSELF：SPEAK YOURSELF」の直接的・間接的経済効果は、およそ9兆229億ウォンに達することがわかりました。
韓国の高麗大学の教授らによる研究チームが、コンサートを観に来た外国人356人を対象にアンケート調査を行った結果、今回のコンサートでおよそ18万7000人が海外から訪問したと推計されるということです。
ソウルで開催された3回のコンサートを直接観た外国人はおよそ2万3000人で、一人当たり平均3.28人を伴いおよそ10万人がソウルを訪問したと推計され、このほかにも、BTSのコンサートが生み出した韓国の広報効果により、およそ8万7000人の外国人が追加で韓国を訪問したと分析しました。
韓国観光公社によりますと、2018年の平昌冬季オリンピックでは、およそ28万人が韓国を訪問しており、BTSの3回のコンサートは、そのおよそ67％に相当する外国人を呼び込んだことになるということです。
一方、研究チームは、BTSをきっかけに韓国に興味を持ち、韓国で勉強したり就職したい外国人が多数いることが確認されたとし、数字には表れない間接的な経済効果にも注目しました。
研究チームは、「質の高い文化コンテンツが、オリンピックに匹敵する水準の外国人観光客を誘致しており、新たなサービスの輸出の道を切り開いていることを示唆している」とたうえで、今後韓国経済に大きく貢献するとの見方を示しました。