韓国南西部の全羅南道(チョンラナムド)・珍島(チンド)沖で2014年に起きた旅客船「セウォル号」沈没事故をめぐって去年11月に最高検察庁に当たる大検察庁の下に設置された「セウォル号惨事特別捜査団」は6日、事故当時に救助作業に失敗した責任を問い、金錫均(キム・ソッキュン)元海洋警察庁長ら6人に対し、業務上過失致死傷などの疑いで逮捕状を請求しました。
逮捕状が請求されたのは、金錫均(キム・ソッキュン)元海洋警察庁長、金守炫(キム・スヒョン)元西海地方海洋警察庁長、キム・ムンホン元木浦海洋警察署長ら海洋警察幹部と実務担当者の合わせて6人です。
検察は、当時の海洋警察幹部が事故の報告を受けたにもかかわらず、現場の情報収集や救助協力要請など十分な初動対応を取らず、その結果救助が遅れ、大規模な人命被害が出たと判断しました。
検察は、金錫均元庁長らが不十分な初動対応を隠すため、さまざまな報告書を虚偽作成した容疑も適用しました。
「セウォル号」沈没事故から5年9か月経ちましたが、検察が海上警察首脳部の身柄確保に乗り出したのは初めてです。
セウォル号沈没事故では修学旅行中の高校生など死者・行方不明者304人が犠牲となりました。