野党「正しい未来党」の安哲秀(アン・チョルス)前国会議員が29日、「正しい未来党」を離党すると表明しました。
「正しい未来党」は、安前議員が立ち上げ、代表を務めた「国民の党」と保守系の「正しい政党」が合併しておととし、誕生しました。
安前議員は29日、国会で記者会見し、「悲痛な思いで、きょう、正しい未来党を離れる。正しい未来党の孫鶴圭(ソン・ハッキュ)代表の記者会見を見て、正しい未来党の立て直しはあきらめることにした」と述べました。
安前議員はおととし6月のソウル市長選挙で敗北したあと、同じ年の9月に「振り返る時間を持ちたい」としてドイツやアメリカに留学のた、め滞在。
今月19日、帰国して、「実用的な中道政治を実現する政党」を立ち上げるとして政界への復帰を宣言しました。
安前議員は27日、孫代表に非常対策委員会の設置などを提案し、事実上の辞任を求めましたが、孫代表は28日の記者会見で、「オーナーがCEO=最高経営責任者を解雇すると通知してきた」と反発し、辞任を拒否したため、離党を決めました。
安前議員は新党の立ち上げを念頭に離党を決めましたが、新党が、いまの政権に反対する保守陣営に加わるか、それとも革新陣営による全羅南道を地盤とする「第3地帯」の新党に合流するかで、今後の野党の勢力図を大きく変える要因となりそうです。