映画「パラサイト　半地下の家族」でアカデミー賞４冠に輝いたポン・ジュノ監督は９日、授賞式のあとの記者会見で「『パラサイト』は最も韓国的なものでぎっしり詰まっていて、かえってそれが全世界の人々を魅了したのはないかと思う」と述べました。
ポン監督はまた、字幕の付いた外国語の映画が多くの賞を獲得したことについて、「１インチの壁について話したが、時代遅れなスピーチだったのかもしれないと思った。すでに壁は崩れつつある状態で、ユーチューブのストリーミングやインスタグラム、ツイッターなど、われわれを取り巻く環境は、既にすべてが繋がっている。今後は外国語の映画がこのような賞を受賞することが、事件として扱われなくなるだろう」との考えを示しました。
ポン監督は先月、ゴールデングローブ外国語映画賞を受賞を受賞した際に受賞スピーチで「字幕のという１インチの壁を越えれば、もっと多くの映画を楽しむことができる」と述べました。
一方、ポン監督は自らが影響を受けたアジア人監督として、韓国のキム・ギヨン監督のほかにも黒澤明など日本の監督を挙げました。
北アメリカで「パラサイト　半地下の家族」を上映する映画館は現在1060館ですが、今週末には2000館以上に拡大する見込みです。