中国で、新型コロナウイルスの潜伏期間が最長で24日間に及んでいるとする論文が発表されたことについて、韓国の中央防疫対策本部は11日、これまで14日間としてきた潜伏期間を今すぐに改める計画はないと明らかにしました。
中国の感染症専門家チームのトップを務める鍾南山氏など中国の研究者たちが連名で発表した最新の論文によりますと、先月29日までに新型コロナウイルスに感染した中国の患者1099人の臨床データを分析したところ、ウイルスの潜伏期間の 中央値は3日だった一方、最大で24日に及んだということです。
これについて、チョン・ウンギョン防疫対策本部長は11日の会見で「この論文一つで、WHOが指定している14日の潜伏期間を改めるには、根拠が不十分だというのが専門家たちの意見である」として、現在14日としているウイルスの潜伏期間を今すぐに改める計画はないと述べました。
チョン本部長は、「この論文は、正式に発表された論文ではなく、草稿の形で提出された論文であった。論文に参加した研究者たちも、研究の限界として、一部の患者の滞在暦や症状、検査結果などが完璧にまとまっておらず、情報収集に不十分な点があったとしている」と説明しています。