日本の植民地時代の1919年に起きた「三・一独立運動」から101年目となった3月1日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、政府主催の記念式典で演説し、日本に対して「常に最も近い隣国だ」とした上で、「過去を直視してこそ傷を癒し、未来へと進むことができる」と強調しました。
演説の中で、文大統領は、日本に対して「常に最も近い隣国だ」とした上で、初代韓国統監を務めた伊藤博文を暗殺した独立運動家、安重根(アン・ジュングン)義士を取り上げ、「安重根義士は日本の侵略に武力で立ち向かったが、日本に対する敵対を目指したのではなく、ともに東洋の平和を実現することが本意であることをしっかり明かした」として、「三・一独立運動の精神も同じ」と述べました。
その上で「過去を直視してこそ傷を癒し、未来に向かって進んでいくことができる。我々は過去を忘れることもないが、過去にとどまることもない。日本もまた、そのような姿勢を見せてくれることを願う」と促しました。
その上で、「歴史をかがみとして互いに手をつなぐことが東アジアの平和と繁栄への道だ」として「未来志向の協力関係に向けてともに努力していきたい」と述べました。
一方、新型コロナウイルスが拡大している状況に触れ、「危機に強い我々の底力をもう一度発揮しよう」と述べ、国民の一致団結を強調、「新型コロナウイルスを克服し、揺るぎない韓国を作り上げていこう」と呼びかけました。