北韓の朝鮮中央通信は3日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が2日に行われた砲兵部隊の訓練を現地で指導し、満足の意を示したと報じました。
これによって今回のミサイル発射が、これまでミサイルを運用してきた戦略軍ではなく、砲兵部隊で行われたことが確認されました。
北韓メディアが公開した写真では、移動式発射台の円筒型の発射管からミサイルが打ち上げられていることから、北韓が去年10月31日と11月28日に「超大型ロケット砲」と称して相次いで発射した、新型の短距離弾道ミサイルである可能性が出ています。
韓国軍の合同参謀本部によりますと、2日の飛翔体2発は、20秒間隔で連射しており、これが新型の短距離弾道ミサイルであるとするならば、すでに去年、射撃間隔を以前の19分から30秒にまで短縮していたのを、さらに10秒程度短縮したことになります。
また、北韓が去年11月28日に短距離弾道ミサイルを発射した当時は、「試験射撃」という表現を使っていましたが、今回は「砲兵部隊が訓練を行った」としているため、実戦配備された可能性もあります。
そして今回の報道では、アメリカと韓国について触れなかったため、今回の発射訓練は、先月28日の北韓陸海空軍合同演習の延長線上で行われたもので、軍事力強化と内部結束に向けた訓練の一環であるとの見方も出ています。
今回の北韓の飛翔体発射について韓国軍合同参謀本部は、「2日午後0時37分ごろ、東部の江原道元山(ウォンサン)付近から東の海、東海に向けて2発を発射した。飛距離はおよそ240キロ、高度は3万5,000メートルだった」として、短距離弾道ミサイルであると推定しています。