ソウル市内で新型コロナウイルスによる最大規模の集団感染となった九老(クロ)区のコールセンターのケースでは、従業員から家族にまで感染が広がり、これまでに少なくとも関係者90人の感染が確認されました。
ソウル市によりますと、コールセンターでの感染者は11日午前0時の時点で前日に比べて40人増加して90人になりました。このうち居住地がソウルの人が62人、京畿道(キョンギド)が13人、仁川(インチョン)が15人ということで、首都圏全域に広がることが懸念されています。
今回の集団感染は、ソウルで発生したものでは最大規模です。
まだ検査を受けていないコールセンターの従業員やその家族、コールセンターに出入りした人、同じビルに入居していた店舗の従業員などを対象にいまも検査が続いているため、感染者はさらに増える可能性があります。
一方、新興宗教団体「新天地イエス教会」との関連性について、朴元淳(パク・ウォンス)ソウル市長は、「コールセンターの従業員のなかに信徒が2人いることがわかったが、検査の結果、この2人はいずれも陰性だったため、もう少し調べる必要がある」と話しています。
ソウル市は、コールセンターで大規模集団感染が発生したのは、多くの人が狭い空間に密集して業務を行ったためだと見ています。
そのため、ソウル市が運営するコールセンターの従業員の半数を12日から在宅勤務とする一方、カラオケやネットカフェ、クラブのような施設に対しても営業の中止を勧告し、状況によっては「営業禁止」を検討すると明らかにしました。