新型コロナウイルスの感染拡大に加え、韓国政府が日本人に対する短期滞在ビザの免除を停止したことを背景に、韓国では、一部のホテルが臨時休業に入るなど、ホテル業界が大きな打撃を受けています。
ホテル予約サイト、トリップドットコムによりますと、先月から今月10日まで、サイトでの予約販売を停止するよう要請した韓国のホテルは100か所に上りました。そのほとんどのホテルは、外国人の利用客が多い3つ星ホテルです。
ソウル市内では、新型コロナウイルスの影響で、臨時休業を余儀なくされるホテルが相次いでいます。ソウル市内に4つのホテルを持つ業者は、そのうち3か所を休業し、1か所のみ営業しているということで、「客室の7割が空き室で、日本人客は相次いで予約をキャンセルしている」と話しています。
韓国ホテル協会は「従業員を減らすなどしてなんとか営業を続けているが、1~2週間以内に状況が改善されないと、3つ星ホテルを筆頭に、休業、廃業するホテルが増え続けるだろう」と懸念を示しました。
旅行業界にも影響が出ています。韓国旅行業協会によりますと、先月韓国への旅行をキャンセルした外国人観光客は50%に上り、3月から6月の旅行をキャンセルした外国人は、90%に達するということです。
観光客の減少が長期化することで、旅行業界でも、休業、廃業する業者が急増していて、先月から今月10日まで、韓国旅行業協会に登録された旅行会社のうち、休業、廃業した会社は、合わせて86社に上っています。