韓国の研究チームが新型コロナウイルスの診断時間を20分に短縮できる検査試薬を開発し、企業での生産が始まりました。
大邱慶北(テグ・キョンブク)科学技術院は9日、「新型コロナウイルスの検査試薬を診断キットの生産企業に提供し生産に着手した」と明らかにしました。
従来の診断キットは、ウイルスの遺伝子を増幅させ確認するPCR法が使われています。この方法にはウイルスを増幅させる過程で、設備の温度を90度に上げてから60度に下げる工程を40回繰り返すため、前処理を含めると全部で4時間から6時間がかかります。また、診断試薬を制作するためには5000万ウォン程度の設備が必要となります。
大邱慶北科学技術院によりますと、今回開発された診断キットは、60度でも遺伝子を増幅することができるため、現場で20分から30分程度での診断が可能です。
また、温度調節機能のある高価な設備がいらないため、設備にかかるコストも100万ウォン以下にまで大幅に低減できるということです。
生産を行っているのは大邱地域の企業「エムモニター」で、これまでも新型コロナウイルス用の診断キットを開発して世界各国に輸出してきました。