新型コロナウイルスの感染が世界的に広がるなか、韓国の防疫当局は、多数が自然感染して免疫を持つことでウイルスを抑制する「集団免疫」についての調査を近く始めることにしています。
中央防疫対策本部は23日の定例会見で、「地域社会での抗体調査を早期に行えるよう準備中だ。計画ができたら発表する」と明らかにしました。
集団免疫は、ある集団の構成員の多数が自然感染して免疫を持つことを意味し、集団免疫ができたら感染症の拡大が徐々に収まるとされています。
韓国では、大邱(テグ)と慶尚北道(キョンサンブクド)地域で、新興宗教団体の教会でのクラスター発生による感染爆発が起きていることから、これらの地域を対象に抗体検査を行い、集団免疫ができているかどうかを調べることを検討しています。
中央防疫対策本部は、「毎年、国民健康栄養調査を通じて国民の健康・栄養状態を調べているが、大邱と慶尚北道の同意を得たうえで、これらの地域で血液のサンプルを採取し、抗体を調べる方法がある」と説明しています。
また、軍に新たに入隊する人たちを対象にした身体検査で血液を採取して抗体検査を行うことも考えられるということです。