大型で強い台風10号は、韓半島南岸に接近したあと東海岸を北上する見込みです。
台風10号は7日午前9時、釜山の南およそ80キロの海上にあって、時速41キロの速さで北東方向に進んでいます。中心の気圧は955ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートルと、強い勢力を保っています。
今後の進路について気象庁は、台風は釜山に接近してから東海岸と鬱陵島の間の海上を通過し、今夜9時ごろには、北韓北東部の咸鏡北道(ハムギョンブクド)清津(チョンジン)付近に接近して、さらに北に抜けていくものとみています。
気象庁は、台風10号は韓国南部に上陸はしないものの、内陸近くまで接近するため暴風雨や高潮をもたらすおそれがあるとして、注意を呼びかけています。
釜山では大雨とともに強風が吹き荒れており、被害が相次いでいます。
釜山市消防によりますと、午前9時の時点で、浸水や山崩れなど合わせて326件の被害が報告され、住民171人が安全な場所に避難しているということです。
台風が最も接近した午前8時から9時にかけては、通勤時間と重なって主な道路の通行が制限されたため、交通に混乱が生じました。
空の便にも影響が出ており、午前9時現在、済州島から出発する121便を含めて、国内線298便が欠航と決まりました。