新型コロナへの対応で財政赤字が拡大し、国の債務残高が増加していることから、政府は財政の健全化のため「韓国型財政準則」を導入することになりました。
洪楠基(ホン・ナムギ)副総理兼企画財政部長官は6日、政府世宗(セジョン)庁舎で会見を開き、GDP=国内総生産に対する政府債務残高の比率の上限を60%に、財政収入から支出を差し引いた財政の成績表、統合財政収支の下限をマイナス3%にそれぞれ設定する「韓国型財政準則」を導入する方針を発表しました。
洪副総理は、GDPに対する政府債務残高の比率は、いまの債務残高や今後の見通し、高齢化のスピードなどを考慮したほか、総合財政収支は、長期的な財政環境や海外の事例などをそれぞれ考慮して基準を設けたと説明しています。
また戦争や大規模な災害、世界規模の経済危機などが起きた場合には、このGDPに対する政府債務残高の比率の基準を適用しないほか、景気減速の局面では、統合財政収支の基準を1ポイント緩和し、マイナス4%とするとしました。
新型コロナウイルスの状況の不確実性などを考慮して、韓国型財政準則の適用は2025年度から始めるということです。
財政健全化に向けた実効性ある財政準則は、世界92か国が導入していて、OECD加盟国のなかで韓国とトルコだけが導入していません。
韓国はことしの時点で、GDPに対する国の債務残高の比率は43.9%、財政収支の赤字比率はマイナス6.1%で、人口の減少や経済成長率の低下で2060年の債務残高の比率は81%に膨らむと推定されています。