9日の「ハングルの日」のソウル中心部での大規模集会の禁止が、裁判所から認められました。
ソウル行政裁判所は、ソウル市と警察が、祝日である9日の「ハングルの日」に集会を開くことを禁止する処分を出したことは、憲法で保障されている集会の自由を侵害するものだとして、保守系団体が処分の執行停止を求めた申し立てについて、8日、棄却することを決定しました。
裁判所は、団体側が届け出た集会の参加者1000人が全国各地から集まるとみられるなか、新型コロナウイルスの感染防止計画が具体的でなく、集会の規模に合ったものでもないと指摘し、「集会禁止処分の効力を停止した場合、新型コロナウイルスの感染予防と拡散防止という公益の実現において、深刻な困難を引き起こす可能性がある」としています。
これで保守系団体のソウル中心部での大規模集会の禁止は、建国記念日にあたる今月3日の「開天節」に続いて、2回目となりました。
裁判所のこの決定を受けて、集会を計画していた団体は、集会の代わりに記者会見を開くとしています。
一方、警察は万一に備えて、9日は光化門(クァンファムン)一帯に機動隊のバスを並べた「車の壁」を作って集会が開けないようにしているほか、状況によっては、地下鉄やバスなど公共交通機関の利用制限もする準備をしています。