アメリカ大統領選挙が韓国時間の3日午後8時から各州で順次投票が始まりますが、韓国政府は、選挙結果のシナリオ別に対応を準備しているもようです。
複数の政府関係者が3日、明らかにしたところによりますと、政府の外交・安全保障担当者らはアメリカ大統領選挙やアメリカ国内の世論の把握に力を入れています。
このうち外交部は、ことし8月に次官をチーム長とする作業部会を設置し、アメリカ大統領選挙の結果のすべてのシナリオを想定して対応を準備しているということです。
外交当局は、4年前のアメリカ大統領選挙で世論調査結果を覆してトランプ大統領が当選したことから、今回も、結果確定が遅れる場合など様々なケースを念頭に置いています。
また、アメリカの次期政権と、韓米防衛費分担金をめぐる交渉だけでなく、戦時作戦統制権の移管、WTO=世界貿易機関の次期事務局長選挙などについて議論する準備も整えているということです。
こうしたなか、康京和(カン・ギョンファ)外交部長官は、ポンペイオ国務長官との会談に向けてアメリカを訪れる方向で日程を調整しています。
訪問の時期は、大統領選挙後の11月第2週あたりになる可能性が高いとされます。
韓米外相会談が実現すれば、会談では、北韓がアメリカ大統領選挙以降、緊張を高める行動に出るのを防ぐことなど、韓半島情勢の管理に焦点が合わせられるとみられます。
国防部もアメリカ大統領選挙の結果が、韓米同盟だけでなく、戦時作戦統制権の移管、防衛費分担金をめぐる交渉などにも影響を及ぼすとみて、準備を進めています。
また韓国軍当局も、北韓がアメリカ大統領選挙の前後に挑発する可能性に備えて、北韓の動向を見守っています。