新型コロナウイルスの感染拡大の勢いが全国的に上向いているのを受け、政府は29日、感染防止対策の「社会的距離の確保措置」を、12月1日から全国的に下から2番目の1.5段階に引き上げると発表しました。
なかでも、感染状況が深刻な釜山(プサン)や、江原道(カンウォンド)嶺西(ヨンソ)地域、慶尚南道(キョンサンナムド)、忠清南道(チュンチョンナムド)、全羅北道(チョンラブクト) は、下から3番目の第2段階に引き上げられます。
そして、すでに第2段階が適用されている首都圏は、現行の2段階を維持したうえで感染が多発する施設への追加措置を行う「第2段階プラスアルファ」を実施するということです。
こうした措置は12月1日から適用され、首都圏では7日までの1週間、首都圏以外の地域では14日までの2週間適用されます。
政府が首都圏以外の地域で感染防止対策のレベルを引き上げたのは、新型コロナの第3波が首都圏を越えて全国に広がっていることを踏まえた措置だということです。
感染者が急増している首都圏については、2.5段階への引き上げも予想されていましたが、自営業者などを中心に莫大な社会的・経済的被害が出ることが懸念されることから、第2段階を維持したうえで、施設別に対策を強化することにしました。
具体的には、このところサウナやエアロビクス教室で大規模な集団感染が発生しているため、温浴施設や室内スポーツ施設、塾・教習所などに対する防疫措置が強化されます。
1.5段階が適用される地域では、多くの人が利用する施設の利用人数が制限され、第2段階では、クラブなど5つの遊興施設の営業禁止のほか、カラオケボックスの午後9時以降の営業禁止、100人以上のイベントの禁止などの措置が取られます。
また、カフェや飲食店の場合、1.5段階が適用される地域では、テーブルの間隔を1メートル以上にして隣の席を空けるなどの措置が取られ、第2段階では、飲食店は午後9時以降、カフェは営業時間と関係なく、持ち帰りと出前だけが認められます。