アメリカで、初の黒人の国防長官が誕生するもようです。
バイデン次期大統領は8日、バイデン新政権の国防長官として黒人のオースティン元中央軍司令官を指名しました。
オースティン氏はバイデン氏が副大統領だったオバマ前政権で、中東などを管轄する中央軍の司令官を務め、2016年に退役しました。
オースティン氏は、黒人の大将としては6人目ですが、初の黒人野戦軍司令官を務め、「人種の統合」を象徴する人物として知られてきました。
オースティン氏は多国籍軍を率いて作戦を遂行した経験が豊富なだけに、バイデン氏はオースティン氏が各国との同盟を強化する上で適任者として期待をかけているものと見られます。
また、新型コロナウイルスへの対応に向けた軍の支援も積極的に行うのではないかとの見方が出ています。
一方、中国との全面的な対立局面において、インド太平洋地域での経験が比較的少ないという分析もでています。
このため、一部では中国との関係を戦略的にコントロールする過程においては、ホワイトハウスや国務省の声が強くなるだろうとみられています。
オースティン氏は、バイデン氏が来年1月に正式に大統領に就任したあと、上院の承認を得られれば国防長官に就任します。