韓国政府は、アストラゼネカ製のワクチンの接種対象を65歳以上の高齢者にまで拡大することを決めました。
丁世均(チョン・セギュン)国務総理は10日、予防接種専門委員会を開き、専門家たちとの議論を経て、延期となっていた65歳以上の高齢者に対するアストラゼネカ製ワクチンの接種を行うことにしたと明らかにしました。
政府は当初、ことし第1四半期に療養施設などの入所者や従事者を対象にアストラゼネカ製ワクチンを接種する予定でしたが、食品医薬品安全処の「慎重決定」の勧告により、65歳以上を優先接種対象から除外しました。
ところが、イギリスが行なった最新の大規模な治験調査から、アストラゼネカ製ワクチンが高齢者層にも効果があるという結果が出たため、ドイツ、スウェーデン、ベルギーなどのヨローッパ諸国は見送っていた高齢者への接種を始めました。
これを受けて韓国政府は、今月中に療養施設などの65歳以上の入所者や従事者、合わせておよそ37万6000人に対するワクチン接種を行う予定です。
丁国務総理はまた、第2四半期に導入されるワクチンの確保量について、アストラゼネカ製のワクチンを5月の第4週から6月にかけて、およそ700万人分の供給を受けることになったと明らかにしました。