新型コロナウイルス感染症に見舞われた去年は、経済全体が大きく落ち込んだ反面、家計は消費の手控えで、黒字率がむしろこれまででもっとも大きかったことがわかりました。
統計庁が22日、発表した家計動向調査によりますと、全国の2人以上の世帯の黒字率は、去年の1月から3月期は32.9%、4月から6月期は32.3%、7月から9月期は30.9%、10月から12月期は30.4%で、いずれも30%を上回りました。
黒字率は、家計の可処分所得から消費支出を除いた黒字の割り合いです。
家計動向調査が始まった2003年以降、家計の黒字率が30%を上回ったのは、2016年10月から12月期と去年の4四半期の合わせて5回だけです。
これには、政府がすべての国民に支給したり、対象を限定して選別的に支給したりした災害支援金もかなりの影響を及ぼしたとみられます。
専門家は、新型コロナ感染拡大期の消費支出のパターンについて、「危機が訪れると、家計では所得の減少より消費の減少が目立つ傾向があるが、新型コロナ禍の場合、これまでの経済危機の時に比べて、家計の平均所得が増えたのも注目すべきだ」と話しています。
つまり、家計の平均所得は増えたものの、支出は抑えられたため、黒字率が上昇したいわゆる「不況型黒字」ということができます。