映画「ミナリ」に出演した韓国人女優のユン・ヨジョン(73)がアメリカ・アカデミー賞の助演女優賞を受賞したことについて、海外のメディアも「新たな歴史を刻んだ」として、相次いで報じました。
アメリカの日刊紙「ロサンゼルス・タイムズ」は現地時間の25日、ユン・ヨジョンの受賞のニュースとともに、「韓国人俳優初のアカデミー賞受賞という新たな歴史を刻んだ」と題した記事を掲載しました。
記事では、「ユン・ヨジョンは、彼女のアメリカ映画へのデビュー作『ミナリ』で、ひょうきんな性格で、賢明なおばあちゃん『スンジャ』役を演じ、アカデミー助演女優賞を受賞し、歴史に名を残した」と伝えました。
またアメリカの日刊紙「ニューヨークタイムズ」は、「5人の候補は各自、それぞれの映画で役割を果たした。私は運がよくてこの場に立つことができたと思う。私がどうやってグレン・クローズのような大物と競争なんかできるでしょう」と語ったユン・ヨジョンの受賞の感想を伝えました。
イギリスの日刊紙「ガーディアン」は、受賞者が発表された直後、「ユン・ジョンはアカデミー授賞式で、身に余る感謝の意を表し、映画『ミナリ』での家族、なかでもチョン・イサク監督を称賛した。自分に頑張って仕事をするよう励ました2人の息子にも感謝の気持ちを伝えた」と報じました。
ロイター通信は、「ユン・ヨジョンは韓国でも数十年間、センセーションを巻き起こした俳優で、ウィットや、示唆に富む役を多く演じてきた」と伝えました。
韓国人俳優がアカデミー賞の演技部門を受賞したのは、韓国映画の102年史上、初めてのことです。
またアカデミー賞をアジア人俳優が受賞するのは、今回が2人目で、映画「さよなら」のミヨシ・ウメキ以来63年ぶりのことですが、ミヨシ・ウメキは受賞当時、日本国籍からアメリカ国籍に帰化していました。
★2021年7月29日修正