韓国の中央銀行に当たる韓国銀行の李柱烈（イ・ジュヨル）総裁は24日、物価安定目標の運営状況に関する説明会で、「年内の遅くない時期に通貨政策を秩序ある状態に正常化する必要がある」と述べ、「年内」の政策金利引き上げを予告しました。
韓国銀行は去年3月、新型コロナウイルスの感染拡大により景気減速が予想されるとして政策金利を年1.25%から過去最低の0.75%に引き下げ、去年5月には史上最低の0.5%にさらに利下げし、その後、据え置きが続いています。
李総裁は、株や不動産などの資産市場への資金集中が顕著で、個人債務も大幅に増えていると指摘し、「政策金利を1回や2回引き上げても、依然として緩和的な水準だ」としており、市場では、韓国銀行が10月にまず0.25%利上げし、来年1月または2月にさらに0.25%引き上げるとの見方も出ています。
ただ、李総裁は、「利上げするかどうかは、景気の回復ぶりや物価状況、変異ウイルスの拡大状況にもかかっている」とし、今後の状況を見守りながら判断する考えを示しました。