韓国の保健当局は、新型コロナウイルスの感染者が急増し、感染拡大の「第4波」の様相を見せていることに関連して、現在の傾向が進めば8月中旬には1日の感染者が2000人を上回るおそれがあるとして警鐘を鳴らしました。
疾病管理庁は12日、新型コロナウイルスの感染状況と見通しを発表し、「現在の実効再生産数1.22が維持される場合、感染者は8月中旬には2331人となってピークに達し、その後、減少する見通しだ」と明らかにしました。
流行の「第3波」以降、継続的に累積されたきた感染源や感染力の強いデルタ株の流行によって、長期間、流行が続く可能性があるという分析です。
ただ、12日から適用された新たな感染防止対策「社会的距離の確保」の最も高いレベル・第4段階の効果で感染拡大を抑制することができれば、当分は現在の水準で推移したのち、8月末に600人台ほどに減少するだろうとも予測しています。
疾病管理庁によりますと、第4波は第3波に比べて感染のスピードが速い一方で、症状の軽い人の割り合いが高く、医療への負担は大きくない状況です。
年齢別には、20代から30代の割合が41.9%で第3波(26.0%)よりも高く、その反面、ワクチン接種が行われた60代以上は第3波の陽性者29.6%より大幅に減少した8.3%でした。
また、第4波はデルタ株の影響が大きいのが特徴で、感染者全体に占めるデルタ株の割り合いは、6月第2週の2.8%から7月第1週に26.5%へと急増しているということです。