日本脳炎を媒介する蚊が一定の割合を超えたため、疾病管理庁は5日、全国に日本脳炎警報を出しました。
日本脳炎警報は、全国の30か所で採集した蚊のうち、日本脳炎を媒介する蚊の数が50%以上で500匹以上である場合や、日本脳炎患者が発生した場合に発令されます。
疾病管理庁によりますと、韓国南部の釜山(プサン)地域で日本脳炎ウイルスを媒介する蚊が500匹以上発見されたということです。
日本脳炎の患者は確認されていません。
今回の日本脳炎の警報は、去年に比べておよそ2週間遅くなっています。
これについて、疾病管理庁は、気温が平年より高いためとみています。
日本脳炎ウイルスは、ブタの体内でいったん増えて血液中に出てきたウイルスを蚊が吸血し、その上で蚊がヒトを刺したときに感染します。
感染しても、99%の人には症状が現れなかったり、熱を伴う軽い症状で治まりますが、稀に命に関わる神経系の症状が現れるため、注意が必要です。
日本脳炎の予防にはワクチン接種が最も効果的とされています。
疾病管理庁は、蚊の活動が活発な10月下旬までは、蚊に刺されないよう注意するよう呼びかけています。