韓国の防疫当局は、新型コロナウイルスのワクチン接種を終えた人が濃厚接触者になった場合の隔離措置について、指針の一部を改正することを検討しています。
鄭銀敬(チョン・ウンギョン)疾病管理庁長は9日、ワクチン接種者が濃厚接触者になった場合の隔離措置と関連して「変異ウイルスのデルタ株の割り合いが高まった状況を反映して、指針の改正を検討している」と明らかにしました。
防疫当局が先月5日に発表した国内のワクチン接種者管理指針によりますと、ワクチン接種者が濃厚接触者になった際、▲無症状である場合や海外からの入国者でない場合、▲接触した感染者が海外の入国者でない場合や変異ウイルスの感染者でない場合は「受動監視」の対象になります。
受動監視対象となった人は、自ら健康チェックを行い、感染者と接触した日から6日から7日目に検査を受けなければなりません。
ところが、変異ウイルスの確認などに1週間程度の期間がかかるため、この指針では感染者が変異ウイルスに感染していたかどうかを明確に確認できないのではないかという指摘が出ていました。
これを受けて防疫当局は「デルタ株の割り合いが10%程度と低かったころに作られた指針だ」としたうえで、「効率的な指針の改正案を作成する予定だ」と説明しました。