ソウル地方裁判所は11日、元徴用工のイ・ウォンス氏の遺族が三菱マテリアルを相手取って起こした損害賠償請求訴訟で、原告敗訴の判決を言い渡しました。
イ氏は、1941~1945年に炭鉱に強制動員されたと生前に証言し、これをもとに遺族が2017年2月に1億ウォンの損害賠償を求める訴訟を起こしました。
一方、2018年10月に韓国最高裁は、元徴用工のヨ・ウンテク氏やシン・チョンス氏、イ・ユュンシク氏、キム・ギュシクオン氏の4人が起こした損害賠償訴訟で、日本製鉄(旧新日鉄住金)に賠償を命じる判決を言い渡しました。
その後、元徴用工の遺族らは、個別に損害賠償請求訴訟を起こしています。
ことし6月にはソウル中央地裁が、元徴用工や遺族85人が日本製鉄や三菱重工業など日本企業16社を相手取って損害賠償を求めた訴訟の1審判決で、原告の訴えを却下しました。
これは、元徴用工と遺族が起こした訴訟としては、もっとも規模が大きく、現在2審が進められています。