3月9日に投開票される韓国大統領選まであと30日となるなか、与野党の各候補は、それぞれ支持層の拡大に力を入れています。
このうち、革新系与党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)候補は6日夜、保守系野党「国民の力」で総括選挙対策委員長を努めていた金鍾仁(キム・ジョンイン)氏と非公開で面会したのに続き、7日は李相敦(イ・サンドン)議員と昼食会を行いました。
保守系の人物と相次いで接触し、これを公開することで、保守層と中道層にアピールする狙いがあるとみられています。
また、7日には、朴昇(パク・スン)元韓国銀行総裁や丁世鉉(チョン・セヒョン)元統一部長官など歴代政権の長官・次官級の高官経験者104人からなる団体「国政研究フォーラム」が発足し、李候補に対する支持を宣言しました。
「共に民主党」は、国政運営の経験と専門性を備えた元高官らの支持により、李候補のリーダーシップと政策実行力がさらに高まると期待しています。
保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソンニョル)候補は6日、インタビュー映像を公開し、「国民、議会、メディアとうまくコミュニケーションする正直な大統領になる」と表明しました。
政権発足から100日以内に、新型コロナで被害を受けた小規模事業者や自営業者のために総額50兆ウォンを支援することも改めて約束しました。
中道系野党「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)候補は、「国民統合と反則のない世界のために生涯を捧げた故盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の意志を受け継ぐ」と述べ、革新層にアピールしました。
一方、尹候補と安候補による候補一本化について、「国民の力」からは、その必要性を指摘する声が上がっています。
これについて、尹候補は7日、メディアとのインタビューで、「一本化の可能性を排除しない」と述べていて、権寧世(クォン・ヨンセ)選挙対策本部長も「一本化には候補が中心になって関与しなければならない」としています。