韓国では新型コロナウイルスの感染の有無を確認するため、選別診療所や呼吸器専門クリニック、地域の医院などで迅速抗原検査が始まりましたが、政府は検査キットが不足しないよう、需給安定対策を発表しました。
国務調整室は10日午後、関係官庁と「迅速抗原検査キット需給対応タスクフォース」の会議を開きました。
会議では、検査キットの配布や供給体制の改善策が議論され、政府は新型コロナウイルス専用検査所など防疫業務の現場に十分な量の検査キットを優先的に供給する方針を決めました。
また、免疫力が低く、集団生活による感染リスクの高い人を優先的に保護するため、21日から保育園や高齢者福祉施設などのおよそ216万人に1週間当たり1～2回分の検査キットを無償で配布するということです。
さらに、13日からは検査キットのネット販売を禁止し、薬局とコンビニエンスストアのみで購入できるようにします。
政府は、買い占めや売り惜しみ、暴利を得ようとする行為を防止するため、価格や購入数量の制限など流通改善措置を進める方針で、「必要に応じて緊急生産命令を出すなど多角的な手段を講じる予定だ。こうした措置によって、2月末までに7080万個、3月には1億9000万個のキットが国内に供給されるとみている」と説明しています。
金富謙（キム・ブギョム）国務総理は11日、中央災害安全対策本部の会議で、「大枠での医療・防疫体制の見直しはある程度終わり、徹底した実行と補完が残っている」としたうえで、「迅速抗原検査キットを十分かつ安定的に供給する。そのためにキットの最高価格制度の導入も検討している」と述べました。