韓国型ミサイル防衛の中核をなす兵器、「長距離地対空ミサイル(L-SAM)」の発射実験が23日、行われ、成功したことがわかりました。
韓国軍関係者が23日、明らかにしたところによりますと、国防科学研究所はこの日、忠清南道(チュンチョンナムド)泰安(テアン)郡の安興(アンフン)総合試験場で長距離地対空ミサイルの発射実験を行い、成功したということです。
発射実験は、開発中のミサイルの飛行性能をテストするため行われ、定められた高度と距離を正常に飛行したということです。
このミサイルは、高度40キロから70キロで飛来する敵の弾道ミサイルまたは航空機を迎撃する目的で開発している対空兵器で、韓国軍は2024年までに開発を終え、2027年以降、戦力化する計画です。
このミサイルが戦力化されれば、韓国型ミサイル防衛は、高度30キロから40キロまでを担うパトリオットミサイル(PAC3)と中距離地対空ミサイル「天弓(チョングン)-Ⅱ」、40キロから150キロまでを担う高高度ミサイル「サード(THAAD)」と組み合わせて、多層的なミサイル防衛を構築することができます。
国防科学研究所は同じ日、長距離地対空ミサイルのほかに、韓国型長距離砲迎撃システム(LAMD)の開発に向けた国産の艦対空ミサイル「海弓(ヘグン)」の改良型の発射実験にも成功したということです。
韓国型長距離砲迎撃システムは、高度10キロ以下の低高度で北韓の長距離砲の砲弾や短距離弾道ミサイルを迎撃できる対空兵器で、「海弓」をベースに開発しているとされます。