ここ10年で最大規模となる山火事に見舞われた韓国東部では、出火から4日目となった7日昼前の段階で、大きな火の手は確認できなくなり、鎮火に向かいつつあります。
森林当局などによりますと、7日午前11時現在、江原道(カンウォンド)の江陵(カンヌン)、東海(トンヘ)、三陟(サムチョク)、寧越(ヨンウォル)でいずれも煙が立ち上がっていますが、大きな火の手は確認されていません。
4日午前11時過ぎ、東部の慶尚北道(キョンサンブクド)蔚珍(ウルチン)郡で出火した山火事は、その後、強風にあおられて蔚珍郡の北にある江原道三陟市にまで燃え広がったほか、江原道江陵市や寧越郡でも山火事が相次いで発生しました。
7日午前5時現在の鎮火率は蔚珍・三陟が80%、江陵が90%、寧越が50%などとなっています。
現在、消防士など5000人とヘリコプター42機が消火に当たっています。
山火事の被害を受けた住民は6日午後9時の時点で4700世帯、7400人と集計され、公共施設など18か所におよそ440世帯500人が避難しました。
7日午前6時までに被害面積は、ソウル市の面積の4分の1を上回るサッカー場およそ2万3500面分に相当します。
人命被害はありませんが、512の施設が被害を受け、343軒の住宅が焼失しました。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は6日、山火事で被害を受けた慶尚北道蔚珍郡と江原道三陟市を訪問し、被害状況の報告を受け、2地域を「特別災害地域」に指定しました。
特別災害地域に指定されると、国が被災地域に対する調査を行ったうえで復旧計画を立て、復旧費などを支援します。また被災者には、健康保険料や通信料、電気・ガス料金などの減免措置も適用されます。