尹錫悦（ユン・ソンニョル）次期大統領は、アメリカのワシントン・ポストのインタビューに応じ、「韓国は経済的、文化的地位に見合うよう外交政策を強化しなければならない」と述べました。
ワシントン・ポスト紙は現地時間の14日、尹氏とのインタビュー記事を報じました。記事では、韓国はここ数年、攻撃的な隣人である北韓と中国を警戒し、国際舞台で消極的な役割をしてきたと評価したあと、尹氏がこれを変えると明言したと伝えました。
尹氏は、インタビューのなかで、「韓国は北韓との関係に焦点を合わせるだけでなく、韓米関係をもとにEU＝ヨーロッパ連合で、またアジア全域で外交の範囲を広げていかなければならない。世界10位の経済大国の一つとして、責任を履行するために大きな役割を担わなければならない」と述べました。
これについて、ワシントンポスト紙は、「尹氏はサプライチェーンの管理、気候変動、ワクチン生産などグローバルな課題への対応において韓国を主要なプレイヤーにしたいと熱望している。これは主に北韓に焦点を合わせてきた従来の外交政策から抜け出すことを意味する」と評価しました。
尹氏は、中国について、「より強力な政治的態度を取るためにアメリカとの軍事同盟を強化すべきで、韓国経済だけが中国に依存しているのではなく、中国経済も韓国に依存していることを認識しなければならない」と述べたということです。
尹氏は、中国をけん制するためのアメリカ、日本、オーストラリア、インドの４か国による枠組み「クアッド（QUAD）」に加わるかどうかについては、今すぐ決めるのではなく、ワクチンや気候変動などの分野で協力することが重要との考えを示しました。
尹氏はまた、北韓問題について、軍事的脅威に懸念を示す一方で、対話と人道支援を同時に進めるツートラックの対応を維持する考えを示しました。
尹氏は、韓日関係については、日本の当局者との頻繁な対話と相互訪問により信頼を回復する努力を行う考えを示し、「私が大統領になれば、韓日関係はうまくいくと確信している」と述べたということです。