台湾を訪問したアメリカのペロシ下院議長は現地時間の2日、声明を発表し、今回の台湾訪問は、台湾の民主主義を支持するアメリカの確固たる意志を示すためのものだと明らかにしました。
また、世界が専制主義と民主主義の間で選択の岐路に立たされているとしたうえで、アメリカと台湾の協力の必要性を強調しました。
ペロシ議長は3日午前、台湾の蔡英文総統と会談したほか、午後には中国反体制派のリーダーや、半導体受託生産世界最大手のTSMCのマーク・リュウ会長と面談したあと、午後に出国する予定です。
ペロシ議長の台湾訪問を受け、中国は台湾周辺の海域や空域で軍事活動を展開すると警告し、実際にペロシ議長が台湾に到着した2日夜には、中国の軍用機が台湾南西の防空識別圏に進入し、武力挑発を繰り返しました。
中国政府はまた、中国駐在アメリカ大使を深夜に招致し抗議しました。
中国の謝鋒外交部副部長は、ペロシ議長が「一つの中国」の原則などを深刻に違反したと批判しましたが、これについてアメリカ政府は、ペロシ議長の台湾訪問は自主的な選択であり、中国の主権を侵害したわけではないと主張しました。
一方、北韓は、アメリカの内政干渉行為だと指摘し、中国を支持しました。
北韓外務省の報道官は3日、朝鮮中央通信のインタビューに対して、「アメリカ議会下院議長の台湾訪問は、国際社会に大きな懸念をもたらしている」と語りました。