アメリカのペロシ下院議長の台湾訪問への対抗措置として、中国軍が4日午後から、台湾本島を取り囲む形で大規模な軍事演習を始めるとしていることから、台湾行きの韓国航空会社の航空路線に迂回など影響が出そうです。 
国土交通部によりますと、中国政府は現地時間の4日正午から7日正午まで、台湾周辺の海域や空域で軍事演習を行うと通知してきました。
またこの期間中に演習区域に航空機や船舶が入らないよう求めています。
国土交通部は3日、韓国の航空会社と関連情報を共有したほか、「航行安全注意報」を出しています。
これにより、仁川（インチョン）と台湾を結ぶ直行便をはじめ、台湾航路を利用する東南アジア路線も迂回しなければならなくなりました。
アシアナ航空は4日、仁川国際空港を出発して台湾桃園国際空港に到着する直行便の出発時刻を午前7時に3時間前倒ししたほか、台湾を出発する便も午前11時に前倒ししました。
大韓航空は、台湾とは週5往復の直行便を運航していて、5日の便を運航するかどうかについて、4日中に決めるとしています。
このほかに、台湾の上空を通過する東南アジア路線100便あまりにも台湾を迂回するルートを飛行するなど、影響が出る見通しです。
国土交通部は、東南アジアと韓国を結ぶ外国航空機100便あまりの運航にも影響が出そうだと話しています。