外交部の李度勲(イ・ドフン)第2次官が政府の北韓政策を説明するため、アメリカ・ニューヨークの国連本部を訪問すると、外交部が19日明らかにしました。
外交部によりますと、李次官は21~25日、国連を訪問し、来月ニューヨークで開かれる第77回国連総会ハイレベルウィークの準備に向けた協議を行うほか、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が15日の独立記念日「光復節」の演説で明らかにした北韓に対する「大胆な構想」など、政府の北韓政策を説明する予定だということです。
「大胆な構想」では、北韓が非核化交渉に応じれば、国連による制裁の一部免除や鉱物資源・食糧の支援を行うと提案していますが、そのためには国連安全保障理事会理事国との協議が必要です。
李次官は、今回の訪問で、アミナ・モハメド国連副事務総長や中満泉国連事務次長兼軍縮担当上級代表、アメリカのリンダ・トーマスグリーンフィールド国連大使らに会い、この問題をめぐって調整をはかるものとみられています。
しかし、この「大胆な構想」について、北韓は19日、強く非難し、拒否する考えを示しています。
一方、 アメリカ国務省で東アジア・太平洋を担当するダニエル・クリテンブリンク国務次官補は22~27日、モンゴル訪問に続いて韓国を訪問し、「大胆な構想」に対する北韓の反応や韓半島情勢について議論するものとみられます。
ただアメリカが主張する「見返りよりも条件のない対話が先」という立場に変化はないと見られます。
こうした中、22日から来月1日にかけて行われる韓米合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムシールド(UFS)」以降、北韓が7回目の核実験など挑発に乗り出す可能性があるとの観測が出ています。