尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、22日から始まった有事対応訓練「乙支(ウルチ)演習」の一環として開いた閣議で、「現代の戦争は過去とはまったく違う。乙支演習は変化する戦争の様相に合わせ、政府の対応体制を新しく整備する出発点になる」と述べました。
尹大統領はそのうえで、「国家の基幹である情報通信施設に対するサイバー攻撃をはじめ、港湾や空港、原発のような産業基盤、半導体を含む先端産業施設、それに主要原材料の供給網に対する攻撃が行われ、我々の戦争遂行能力に打撃を与え、無力化させようと試みるのは明らかだ」と指摘し、「政府の演習である乙支演習と韓米合同軍事演習の‘フリーダムシールド(UFS)’が有機的に作動しなければならない。韓半島の平和を維持するためには、隙のない安全保障体制が土台にならなければならない」と強調しました。
乙支演習は22日から4日間、韓米合同軍事演習「乙支フリーダムシールド」と連携して実施され、中央政府や自治体、主な公共機関など合わせておよそ4000の機関から48万人あまりが参加します。
一方、「乙支フリーダムシールド」は22日から来月1日にかけて実施され、危機管理と合同作戦支援の手順の習熟、北韓の局地的挑発と全面戦に備えた国家総力戦の遂行能力の向上を目指しています。その一方、演習に反発する北韓がミサイル発射などで挑発する可能性に備え、監視体制も強化しています。