ニューヨークで開かれているNPT=核拡散防止条約の再検討会議で採択される最終文書の草案がまとまり、北韓にNPTへの復帰を求めることが盛り込まれていることが分かりました。
ロシアのスプートニク通信が現地時間の23日に明らかにしたところによりますと、こうした内容を盛り込んだ第10回NPT再検討会議の「最終文書」の草案を、締約国が回覧しているということです。
草案には、北韓がNPTによる核兵器保有国の地位を得ることはできない点を改めて確認するとともに、北韓が直ちにNPTに復帰し、すべての核活動にIAEA=国際原子力機関の安全規定を適用することを求める内容が盛り込まれました。
1985年にNPTに加入した北韓は、その後核開発を行い、2003年1月に脱退しました。
北韓は、唯一の脱退事例ですが、脱退を公式に認めるには曖昧な状況であるため、NPT議長は、北韓の席のプレート札をまだ保管しているということです。
今回の再検討会議で韓国政府は、最終文書が採択される際に含まれる北韓の核と関連した内容を、主導して作成したと伝えられています。
一方、最終文書の草案には、ロシアがザポリージャ原子力発電所をウクライナに返すことを求める内容も盛り込まれました。