尹政権の大統領室の組織改編が進められているなか、政務秘書官2人が同時に交代する異例の人事が行われました。
大統領室によりますと、大統領室政務首席秘書官室の洪志晩（ホン・ジマン）政務第1秘書官とキョン・ユノ政務第2秘書官が29日、辞任しました。
辞任という形式ですが、与党と大統領室を結ぶパイプとしての役割が十分ではなかったという判断による、事実上の更迭だという見方が出ています。
このほか大統領室は、市民社会首席室の秘書官1人を「内部文書の流出疑惑」で免職したほか、また別の秘書官が「人事介入疑惑」で辞表を出しています。
大統領室の高位関係者は「組織の改編は現在進行形であり、地位にかかわらず例外なく行われる」と語っています。
これに先立って行われた広報や政策関連の改編が「国民の期待に応えられなかった」という指摘を受けたことから、追加の改編が行われているものとみられていますが、9月の「秋夕（チュソク）」の連休前に2桁ほどの高位関係者が交代となる予測も出ています。
尹政権の支持率低下の原因として「人事問題」が指摘されているだけに、人事関係者に責任をとらせるべきだという声も上がっていますが、大統領室は人事関連部署の改編について「可能性は低い」としています。